扁桃炎
喉の奥にあるリンパ組織が集まったものが扁桃腺です。扁桃炎は、その扁桃腺で炎症が起こっている状態です。
急性扁桃炎と慢性扁桃炎がある
扁桃炎には、急性扁桃炎と慢性扁桃炎があります。
急性扁桃炎
いわゆる「のど風邪」の初期の状態です。主に細菌の感染によって、扁桃腺に急性の炎症が起こります。
急性扁桃炎を繰り返すことで、扁桃の中に細菌の巣のようなものが生じ、慢性化すると慢性扁桃炎となります。
慢性扁桃炎
急性扁桃炎が慢性化したものです。慢性化すると、抗生剤が効きにくくなることもあります。
主な症状
喉の痛み、リンパ腺の腫れなどが生じます。扁桃は血流量が多いため、発熱などの全身症状も伴います。
扁桃炎の治療法は?
急性のうちに抗生剤を使用し、短期間での治癒を目指します。膿瘍が生じた場合(扁桃周囲膿瘍)には、切開の上での排膿が必要になります。
咽喉頭炎
咽頭・喉頭に炎症が起こっている状態です。細菌感染を原因とするか、ウイルス感染を原因とするかによって、治療法が異なります。
急性咽喉頭炎と慢性咽喉頭炎がある
咽喉頭炎には、急性咽喉頭炎と慢性咽喉頭炎があります。
急性咽喉頭炎
細菌、ウイルスの感染によって起こります。
慢性咽喉頭炎
急性の咽頭炎・喉頭炎が長引き慢性化して起こります。また、喫煙などによる粘膜への刺激も慢性化の原因となります。
主な症状
急性咽喉頭炎の場合、喉の痛み、発熱、リンパ腺の腫れ、嗄声(声がれ)などを伴います。慢性化すると、痰も多くなります。
その他、耳閉感、難聴などの耳の症状を伴うこともあります。
咽喉頭炎の治療法は?
ウイルス感染を原因としている場合には、うがい、マスクの着用、口腔ケアに努めていただき、安静にしていれば症状が和らぎ、改善に向かいます。ウイルスはある一定以上の湿度では生存できないため、うがいやマスクは非常に有効です。
発熱があり細菌感染が疑われる場合には、短期間の抗生剤投与を行い、早期治療に努めます。