鼓膜チューブ挿入術

鼓膜チューブ挿入術はどのような場合に行う手術?

外来での手術のため短時間で終了

「鼓膜チューブ挿入術」は、主に、急性中耳炎を繰り返している場合、鼓膜切開術では改善が見込めない、鼓膜切開術を繰り返しても改善が見られない場合に行います。
切開した鼓膜が塞がらないよう小型チューブを挿入し、一定期間、滲出液の排出を促し続ける手術です。

手術内容

浸潤麻酔の上で、鼓膜に切開を加え、そこに小型の鼓膜チューブを設置することで、常時滲出液の排出を促す外来手術です。
浸潤麻酔とは、麻酔液を浸したガーゼによる麻酔処置です。

滲出性中耳炎病態

滲出性中耳炎治療後

手術の流れ

顕微鏡で観察した上で浸潤麻酔をし、痛みを最大限取り除いた状態で、鼓膜の安全な部位に切開を加え、滲出液を抜きます。切開により生じた穴に、小型の鼓膜チューブを設置します。
麻酔に5分、切開とチューブの挿入は1~2分で終了します。

鼓膜チューブ挿入術の効果

手術後、すぐに効果をご実感いただけます。耳閉感や難聴が改善されます。
ほとんどの方は違和感なく鼓膜チューブをご使用いただけますが、あまりにも気になるという場合には、抜去します。

当院で鼓膜チューブ挿入術を受けるメリット

専門性が高く、手術経験が豊富な医師が診察から手術まで担当

当院の院長は、大学病院勤務時代、局所麻酔下での耳・鼻の手術において国内でのトップレベルの症例件数を経験しました。
最初から最後まで、院長が一貫して診療いたしますので、ご安心の上、ご相談ください。

耳の中の画像を見て頂き、分かりやすく丁寧な説明を

当院では、耳の中を観察したときの検査画像は、患者様にもご覧いただくようにしております。
少しでも深くご理解いただき、納得して治療を受けていただくため、治療を開始する前の説明には特に力を入れております。分かりにくいところがあれば、何でもお尋ねください。

外来での手術のため短時間で終了

当院では、鼓膜チューブ挿入術を局所麻酔下で行います。
短時間で終了するため、入院が必要なく、身体へのご負担も抑えられます。

鼓膜チューブ挿入術の料金

手術名 3割負担
鼓膜チューブ挿入術 8,010円

※上記の費用に、診察料・薬剤料・処方料などが加算されます。

術後の注意点

  • 手術当日から、お風呂に入ったり、シャワーで頭を洗っていただいて構いません。
  • 手術後48時間以内は、鼻がみ、血圧の上がるような運動は避けてください。その他の日常生活レベルの活動は問題なく行っていただけます。

鼓膜チューブ挿入術のQ&A

小さい子どもでも鼓膜チューブ挿入術はできるのでしょうか?

お子さまの鼓膜チューブ挿入術の場合、入院の上での全身麻酔で行うところが多いようですが、大学病院では外来で数多くお子さまへの鼓膜チューブ挿入術を行ってきましたので、意思疎通が図れる場合はお子さまとの信頼関係を構築しながら、局所麻酔下で行っております。ただし、やはりどうしても拒否されてしまい外来では施術困難な場合がございますので、その場合は全身麻酔対応可能な施設へ紹介させていただいております。

痛みはありますか?

麻酔液に浸したガーゼによる浸潤麻酔で、手術中や手術後に痛みが極力出ないように努めます。勤務医時代にも数多く経験してまいりましたが、場合によっては多少の痛みを伴うこともあります。ただしが殆どは静止可能なレベルであり、痛みが出た場合は追加で麻酔薬を加え極力無理しない形をとっております。念のために鎮痛薬や抗生剤を処方することも可能です。

チューブが入っている期間はどのぐらいですか?

3ヶ月-18ヶ月或いはそれ以上と、滲出性中耳炎の病因ならびに鼓膜の奥の鼓室の状態、耳と鼻を繋ぐ耳管の状態、ひいては鼻腔の状態に応じてと総合的な判断となります。

チューブが抜けた後、開いた穴が閉じない場合もありますか?

あります。まずは外来での処置(鼓室処置)や手術(鼓膜穿孔閉鎖術)での対応となります。それでも閉鎖困難なら鼓膜形成術・鼓室形成術での対応となります。

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