鼓膜形成術はどのような場合に行う手術?
鼓膜穿孔があり、耳垂れなどの症状がないケースが主な適応となる手術です。
耳垂れなどの症状が強く現れている場合には、鼓室で炎症を起こしている可能性が高く、こちらは一般的に鼓室形成術が適応となります。
手術内容
入り口から皮下組織を小さく切り取り、鼓膜に張りつける手術です。
鼓膜穿孔閉鎖術無効例や中等度以上の穿孔を対象としております。
※手術痕は外からは見えにくい場所であり、目立ちません。
手術の流れ
局所麻酔下で耳内から、皮下組織を5ミリほど切り取ります。組織の形を整え、鼓膜に張りつけ、閉鎖します。その後、次第に鼓膜が再生していきます。
麻酔を含めて30分~1時間程度で終了します。
鼓膜形成術の効果
術後は綿の詰め物の代わりにゼリー状の詰め物をしますので、数日間は詰まったような感覚が残ります。1週間後にご来院いただきますが、そのときにはゼリーがほぼ溶けていますので、聞こえが良くなっています。
当院で鼓膜形成術を受けるメリット
専門性が高く、手術経験が豊富な医師が診察から手術まで担当
当院院長は、欧州の臨床現場で見た耳鼻科手術のレベルの高さ、局所麻酔手術の安全性の高さを目指し、これまで数多くの局所麻酔下での耳・鼻の手術を行って参りました。
初診から手術、その後のチェックまで、経験豊富な院長が一貫して担当いたしますので、どうぞご安心ください。
耳の中の画像を見て頂き、分かりやすく丁寧な説明を
検査で得られた画像・映像は、できる限り患者様にもご覧いただいております。
ご自身の耳の中がどんな状態なのか、どんな手術が行われるのか、十分にご理解いただくことが、ご不安の解消、前向きな気持ちにつながります。
分かりやすい言葉の選択、丁寧な説明を大切にしておりますので、ご不明の点はご遠慮なくお尋ねください。
局所麻酔にて日帰りにて手術が可能
当院では、鼓膜形成術を、局所麻酔下での日帰り手術として受けていただけます。
手術は30分から1時間程度で、通常は術後はすぐ日常生活に戻っていただけますので、お身体へのご負担も少なくて済みます。
鼓膜形成術の料金
手術名 | 3割負担 |
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鼓膜形成術 | 54,300円 |
※上記の費用に、診察料・薬剤料・処方料などが加算されます。
術後の注意点
- 一時的なめまいが起こることが稀にありますが、通常は一晩眠れば治まります。風邪をひくと治りが遅くなりますので、体調管理には気をつけてください。
- 手術後48時間以内は、鼻がみ、鼻すすり、血圧の上がるような運動は避けてください。その他の日常生活レベルの活動は問題なく行っていただけます。
鼓膜形成術のQ&A
すぐに手術を受けることは可能ですか?
鼓膜形成術は、局所とはいえ麻酔を伴う手術です。手術前検査や手術説明、またご家族のご同意も必要ですので、すぐに、というわけにはいきません。
手術時間はどのぐらいですか?
鼓膜形成術は、麻酔を含めて30分~1時間程度で終了します。
手術中や手術後に痛みはありますか?
組織採取の際に注射の麻酔を行いますので、その時に痛みを伴います。ただし極小の針で注射をし、痛みを和らげる配慮はいたしております。手術中に痛みが出ることは少ないですが出た場合は追加で麻酔を行い極力痛みのない手術を心がけております。手術後に痛みが出ることは、ごく稀です。念のため、鎮痛剤、抗生剤を処方いたします。
手術のリスクや副作用などはありますか?
可能性は低いですが、味覚障害や眩暈・難聴・耳鳴があります。眩暈は通常一時的です。
遠方から来院するのですが、手術可能でしょうか?
手術後リカバリー室で休息をとっていただき、その後眩暈等が無ければ帰宅していただいております。
眩暈が残った場合は、眩暈が治るまでクリニックで休んでいただくかタクシーでの帰宅、家人等による送迎で帰宅していただいていおります。
鼓膜形成術が対応できないケースはありますか?
鼓膜がほぼ無い全穿孔かそれに近い状態の場合は、鼓膜形成ではなく鼓室形成での対応になります。また穿孔縁に真珠腫病変を有する二次性真珠腫という病態においても鼓室形成の適応となります。
鼓膜形成術に年齢制限はあるのでしょうか?
小児は全例全身麻酔となります。成人の日帰り鼓膜形成術に関しては、術前検査で全身状態の評価を行い、その検査で特に問題なくクリニックに通院可能な状態の方であれば特に年齢制限は設けておりません。